スマホのスクショより。 |
Web小説「7番目のシャルル 〜狂った王国にうまれて〜」は、小説家になろうのほかにアルファポリスとセルバンテスで公開しています。
自画自賛みたいで恐縮ですが、ご容赦を。
2020年2月、講談社のセルバンテスとレジェンドノベルスが運営する「第1回レジェンド賞」の最終選考に残り、惜しくも受賞は逃しましたが、短評をいただく運びとなりました。
シェア(公開処刑)する理由
このページは、作者自身の後学のための備忘録です。
同時に、小説家志望者の参考になるかもしれないと考えてシェアに踏み切りました。
別名、セルフ公開処刑。
本音を言うと、宣伝も兼ねています。
自作品を客観視することは難しいです。誰だってうちの子はカワイイ!
ですが、こうして最終選考に残り、2019年にはアルファポリスの歴史・時代小説大賞で読者投票6位などの結果を顧みれば、それなりに面白いお話を書けているのではないかと思うのです。
最終選考過程の評価
スマホのスクショより。 |
本題に入る前に、このような前置きが書かれていました。
「選考過程のもののため、どの作品についても批判的コメントが多くなっております。あらかじめご了承ください」
OK。覚悟はできた。なんでも来い!
「7番目のシャルル 〜狂った王国にうまれて〜」
C・クラルテ
〇
・レジェンド賞内随一の文章力。
・物語がテンポよくサクサクと進む点。
・西洋歴史ものならではの雰囲気が非常に魅力的。
×
・1章の終わり辺りからここは12歳のシャルルの視点なのか、成長したシャルルの視点なのか分かりにくいところが多くなる。
・彼の行動や言葉と地の文とのギャップを感じるところもある。
・面白い小説だとは思うが、歴史が苦手だと2章の中盤辺りからついていくのが辛くなっていく。
・ゲーム要素の薄さ。
・他部署への推薦も考えられる水準の完成度ではあるが、残念ながら西洋歴史ものは、今や塩野七生レベルでないと商業として市場がない。
レジェンド賞選考過程の短評は以上になります。
文中に出てくる「ゲーム要素の薄さ」について補足します。
レジェンドノベルスでは「ゲーム文化を背景にした要素」を重視しているため、拙作はその観点からズレているという評価になります。
編集部が歴史小説(西洋史)に求めるレベル
想像していたよりも厳しくなくてほっとしました。むしろ、やさしい。
それとも、批判を批判と感じないくらいに、私のアタマがおめでたいのか。
よく見ると、確かに「〇」より「×」が多いですが、根拠のない批判ではありませんし、拙作の改善点を教えてもらったように感じます。
他部署への推薦も考えられる水準の完成度
「他部署への推薦も考えられる水準の完成度」
ここが最大の衝撃でした!
読みながらドキドキしちゃった。
レジェンドノベルスはライトノベル界では比較的新しいレーベルで、セルバンテスもまた小説投稿サイトとしては新興勢力です。
失礼ながら、メジャーなWeb小説投稿サイトと比較すると、いまいち盛り上がりに欠けると感じていました。
とはいえ、講談社といえば誰でも知っている日本出版界の老舗です。
幅広いジャンルを手がける大手出版社の強みというのでしょうか。
完成度が高ければ、他部署への推薦も考えられると!
言質を取りました!!
高すぎる商業ハードル「塩野七生先生レベルでないと」
ただし、「塩野七生先生レベルでないと」という厳しさですが。
執筆1年のアマチュアWeb投稿作家と紫綬褒章を受章している大御所(まさにレジェンド)を並べるのは、光栄を通り越してあまりに恐れ多い。
とはいえ、完成度が高ければ、セルバンテスから他部署への推薦もありえると。(嬉しい言葉は何度も書く!)
この件を小説家志望者の皆さんにお伝えしたくて、このエッセイを書いていると言っても過言ではありません。
(Web小説投稿サイト・セルバンテスは、2020年5月末にサービス終了します。)
私? 私はもういいんです。
だって塩野七生先生レベルですよ。ハードル高すぎィ!!
西洋史を取り扱っている日本人作家でぱっと思いつくのは、塩野七生先生、佐藤賢一先生、藤本ひとみ先生くらいでしょうか。
レジェンドしかいませんね。
商業的な市場がないと言われれば、ぐうの音も出ません。
ですが、逆に言うと、ブルーオーシャンの可能性があると言えなくもないのでは(ちょっと強気に出てみる)。
アマチュア作家のメリット
私は自分が知っていることしか書けません。
作品が認められれば嬉しいですし、さらに収益化できたら御の字ですが、商業展開を優先して書くことはできないタイプです。
それに、アマチュアがプロフェッショナルより劣っているかと言うと、必ずしもそうではないと思います。
これはプライドが高いとか、負け惜しみではなくて!
・商業的な成功
・自由な創作環境
両方が成り立つのが理想ですが、簡単ではありません。
仮に、両方を手に入れたとしても、続きを望まれるプレッシャーは相当なものでしょう。
アマチュア作家最大の利点は、作者が自由に書けることにあります。
締め切りや字数制限のストレスがなく、もし書くことがつらくなったら途中でやめてもいい。
私はこれからも気楽にゆるゆると…
フリーダムかつマイペースに執筆していきます。
塩野七生先生には到底叶いませんが、今回の結果をきっかけに「アマチュアにしては面白い小説を書いている」と少し自信を持てるようになりました。
プロの編集者に評価してもらう機会はめったにありませんからね。
いいものを作りたい意欲にプロもアマも関係ないのです。
これからもシャルルで遊ぶぞー。
▼レジェンド賞受賞・刊行おめでとうございます!
衝撃的なオチ「この作品は投稿当初から…」
さいごに余談。
短評のあと、サポートからのメール文末に衝撃的なオチが用意されていました。
なお、この作品は投稿当初から編集長が気に入って読んでいた作品でもありました。
!?!?!!!!
正直、短評を読んだときよりも動揺しました。
ご一読ありがとうございます。
ご一読ありがとうございます。
関連Web小説(外部サイト)『7番目のシャルル ~狂った王国にうまれて~』掲載先リンク集
[あらすじ]
15世紀フランス、英仏・百年戦争。火刑の乙女は聖人となり、目立たない王は歴史の闇に葬られた。
一般的には「恩人を見捨てた非情な王」と嫌われ、歴史家は「建国以来、戦乱の絶えなかった王国にはじめて平和と秩序をもたらした名君」と評価しているが、500年後にめざめた王は数奇な人生について語り始めた。
「あの子は聖女ではないよ。私はジャンヌを聖女とは認めない。絶対に」
歴史に残された記述と、筆者が受け継いだ記憶をもとに脚色したフィクションです。
[あらすじ]
15世紀フランス、英仏・百年戦争。火刑の乙女は聖人となり、目立たない王は歴史の闇に葬られた。
一般的には「恩人を見捨てた非情な王」と嫌われ、歴史家は「建国以来、戦乱の絶えなかった王国にはじめて平和と秩序をもたらした名君」と評価しているが、500年後にめざめた王は数奇な人生について語り始めた。
「あの子は聖女ではないよ。私はジャンヌを聖女とは認めない。絶対に」
歴史に残された記述と、筆者が受け継いだ記憶をもとに脚色したフィクションです。
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